運河の音楽感想20

ハーモニカ奏者の木村さんの感想です。運河沿いで佇むように演奏する姿は、道行く観客のみなさんの目をひいていました。


「運河と音楽のイベントに参加して」

ハーモニカ 木村利雄

人間の営みと水との係わり…そして力強く展開してきた文化と歴史を表現する兵庫運河を背景としたイベントに、ハーモニカ奏者として参加させて頂きましたが、私はもっぱら人間が長い歴史の中で培ってきた創造力と心を想い浮かべながら演奏いたしました。
壮大なる大自然(河)の中に人間の生きる音が聴こえる…。生活の音、働く音等々。
音のある処に安心があり元気が出てくる。
この度のイベントで私が一番印象に残ったのは木村文彦さんのスチールパンを中心とした3名で演じたパーカッションでした。運河の水の音…人の往来…船の行き交う音…作業場の音…古びたクレーンの動く鈍い音…自然(水)と人間の生活との絶妙の調和が醸し出されており、正直ビックリ致しました。
其の他、和太鼓、ダンス、ギター演奏、中学校の吹奏楽、障害者の参加など、地域ぐるみで賑わった河畔のイベントは本当に良かったと思うとともに私たちの一人一人が小さな自己の満足とか安心のみを求めるのではなく、今、自分の出来ることを地域に、社会に、人々に働きかけてゆく勇気と行動力こそが必要ではなかろうかと思う。
神戸大学の関係者の皆様、本当にご苦労様でした。ありがとうございました。