運河をぐるりと巡る。

8日の午前からお昼過ぎは、会場となる2つの運河を 野村(幸弘)さん、苑子さん、竹中さん、多田で歩きました。
神戸ドック前のから始まって、何か面白い物はないか見ながら、内容の打ち合わせ、遊歩での各ポイントの所要時間を計りながら、お散歩の感じで一巡りしました。


1.神戸ドック〜入江橋のたもと  11:50〜12:20 (30分)

・神戸ドックで始まるオープニングの構想を打ち合わせ、宮原さんのほら貝の登場、浜山ハンドベルグループのスタンバイ、アカペラの演奏場所などについて。
そしてオープニングの場所から移動する観客の導線についてアイデアをききました。
・入江橋のたもとにお住まいの角谷さん宅でお花をお手入れ中のおくさんとお話。
お家の2階部分に電飾(以前に古着屋をされていた名残り)があり、必要ならば電源を貸していただける事になりました。親切なおくさん、気さくな神戸弁で「家にいとぉ(居てる)から、電話してきー」と連絡先を教えて頂きました。大きな黒いまだらのマスチフ(犬)が居るお宅。ちなみにお父さんは尺八、息子さんはハワイアンのウクレレをしている音楽一家だそうです。



2.入り江橋〜新川運河 12:20〜12:33 (13分)

・たくさんの漁船、歴史街道の案内板など見ながら、ここで出来そうなパフォーマンスのアイデアを話しながら歩きました。その時、堤防の下からハーモニカの音が聞こえてきたような、来ないような・・・ハーモニカの音が合いそうだという話題になりました。



3.新川運河 キャナルプロムナード 12:33〜

・こちらでは輪田鼓と関先生の踊りのステージとなる場所や弦楽器のバンドが演奏する予定の場所など案内して頂きました。

キャナルプロムナード〜住吉神社・清盛塚〜清盛橋 〜12:40 (7分)
・大きな道路をまたぐ道、少し日常に引き戻される空間、間奏・・・運河の音楽を楽しんでもらうために、それとない交通の誘導がほしい所です。
・清盛橋を渡った所の堤防沿いにラジカセを持った釣り人を並べたらおもしろいという野村さんのアイデアについて聞きました。



4.兵庫運河 清盛橋〜日清製粉前 12:40〜12:55 (14分)

・森本アリさん、中嶋のんとさんのパフォーマンス場所、昨日打ち合わせで出たアイデアについて場を確認しながら打ち合わせされる3方(野村さん、苑子さん、竹内さん)。



5.日清製粉〜中野商機前 12:55〜13:02 (7分)

・藤井さん、木村さん、田中さんのパフォーマンス場所。蔦の建物とクレーンが、事前に見た写真の中でも印象的でした。実際に訪れても不思議な空気漂う場所でした。



6.中野商機〜浜山小学校前〜兵庫運河 13:02〜13:05〜13:30 (約30分)

・運河の音楽、クライマックスの場です。事前に野村さんから眼前に広がる運河がドラマティックだと聞いていたのですがその通りでした。
・ここではこの場所で繰り広げられるパフォーマンスのそれぞれの配置など主に未解決の問題について相談される3方。音のバランス、場所のバランス、出演者の入退場の導線、観客の位置など必要項目を挙げながらアイデアを出し合っている様子でした。
以上、一巡り約1時間30分でした。(各場所に到着してから、その場での打ち合わせなどで各場所間移動の所要時間とは異なります。)



以下は運河初散策の私の感想です。
運河の音楽コースを歩いて廻ってみて、運河沿いは不思議な場所だと感じました。
日曜だったので学校や工場がしまっているからかもしれませんが、ひっそりとした(でも場所によっては機械の音が聞こえる)道端にひょいと放置されている鉄製の物、雑草など。
そうかと思えば工場の壁に描かれた絵、平日だったらもっと賑やかだろう保育所や学校があって・・・。私の日常で見かける風景とそうでない風景が混在していました。
それらの風景の中、生きているものの過ごす日常に、時が止まってしまった忘れられたものがある感じが、対照的に見えました。
それと同時に、昨日は運河をレガッタで周遊体験させてもらい、今日は傍の道を通ってみて、(2日間とも晴れていた)水があるのにどこかひっそり静かで存在感がある運河が、私には不思議なものに感じられました。
ここで繰り広げられる運河の音楽。小さい子からお年寄りまで、プロアマ問わず発信されるそれぞれの音楽が、どのようにこの場に来た人の心に届くのか?そしてどのような映像となって遠隔地の人々へ届くのか? 現地に行ってみてやっとイメージが膨らみそうです。
(多田桃子)