街路の音楽に参加

riinumata2008-03-30

会場行きのバスが、浜松のはずれの商店街に着くと、
美術家柴田美千里の頭のないしまうまが沢山立っていた。
すでに人が沢山集まっていて、
薪がはじけているドラム缶のまわりで人が暖をとっていた。
けれども、商店街で開いているは、一件の魚屋のみ。
あとはひっそりとシャッターを閉じており、団地に人気はない。
雨がぱらぱら降る日、団地前の穴が空いたトタン屋根の通りは、にぎやかな団地の休日を取り戻したかのようだった。


街路の音楽は、場所の芸術祭のうちの大きな一つの催しとなっていて、
街区のあちこちでに演奏やパフォーマンスが行われるものであった。
さまざまなジャンルの音楽の演奏や、ダンスなども披露された。
葉っぱを吹く人、体で字を書く人、めでたい歌ばかり歌う人、画家のようなパフォーマンスユニット。


プログラム進行は、バスの到着時刻により決められていて、
アーティストはバスで到着すると同時にパフォーマンスをはじめた。
最初のパフォーマンスは、片岡祐介が、知的障害を持つ子ども達とともに結成したバンドの演奏だった。
勢いに満ちた演奏だったけど、子ども達は初舞台にややとまどい気味で、
片付けの時間になってようやく、「何でもう終わらなきゃいけないんだよー」と大声で繰り返し叫んでいた。
その他、東京から来た太鼓隊の演奏、
車の助手席で歌手が歌をうたい、それを拡声器で流しながら車が巡回するというパフォーマンスもあった。


最後は団地に囲まれた中央ステージにて、岐阜から参加したガムラングループの演奏。
この演奏は、トラックの荷台にて行われ、その荷台の覆いが上下ぱっくり開くことにより始まった。


ブラジル人と地域の人々、知的障害者と他のバンドの共演などの交流も見られ、
地域の人々と連携して芸術活動を行っていく上で多くのヒントを得ることができた。